vManage Control System(vManage制御システム)
vManage Control Systemは、製造の概要を提供し、装置やフィーダのパフォーマンスを改善します。また、詳細な製造情報レポートや標準レポートを生成するReport Generatorも搭載しています。
vManage Control Systemはメンター・グラフィックスのMESの基本モジュールであり、アプリケーション内には必ず含まれています。すべての製造情報は理解しやすいウィンドウに表示され、データはプログラムや実装装置からソリューション・データベースへと収集されます。
マシン・パフォーマンス
vManageアプリケーションの左側にあるウィンドウには、SMD装置のパフォーマンス・データのほか、現在のプログラム名やサイクル時間などの基本情報が表示されます。
SMD装置の製造パフォーマンス・データを利用すると、様々なモードでの経過時間に基づいてボトルネックを識別できます。ラインのバランスを調整すれば、生産性が向上します。
現在の効率(バーの長さ)
現在の装置の稼働効率と製造パフォーマンスの履歴が縦棒グラフ形式で表示されます。x軸にはタイム・スケール(ユーザ定義)、y軸には装置のパフォーマンス(パーセント)が表示されます。
動作モード(緑)
バーの緑色の部分は、動作モードでの経過時間を示します。
待機モード(黄)
2種類の黄色は、待機モードでの経過時間を示します。濃い黄色はSMDライン内の次の装置を待機する経過時間(Wait Next)、薄い黄色は次のボードを待機する経過時間(Wait Board)に相当します。
停止モード(グレーのギャップ)
バー上面とy軸の100%ポイントの間にあるギャップは、その他の装置のステータスまたはユーザ定義モードでの経過時間を示します(マシンは停止)。
パフォーマンス・ウィンドウ上部のステータス・ボックスでは、オペレータがユーザ定義ステータスを選択して情報の詳細レベルを高められます。
「固定ユーザ・ステータス」は、プロトタイプ製造などでコンポーネントの不足を示したり、実装装置を保守する際に利用できます。「将来のユーザ・ステータス」は、オペレータがミーティングで持ち場を離れる際などに利用できます。「装置停止」が発生した場合は、「エラー停止」ではなく「ミーティング」として正しく報告されます。.
フィーダ・パフォーマンス
現在のフィーダ・エラーレベルが棒グラフ形式で表示されます。交換や修復による効率化が必要なフィーダがある場合は、その情報をオペレータや管理者に提供します。
フィーダごとに固有のフィーダ・テーブルとスロット番号が示されます。右側のスクロールバーを使ってスクロール・ダウンすると、詳細なフィーダ・エラー率が表示されます。
現在のエラー率(バーの長さ)
エラーの多いフィーダほどウィンドウの上部に表示されます。バーの水平方向の長さは、フィーダごとの現在のエラー率を示します。
エラー率の傾向(バーの色)
バーの色は、フィーダごとのエラー率の傾向を示します。赤色のバーはエラー率が上昇中、黄色のバーはエラー率が一定、緑色のバーはエラー率が減少中であることを表します。
エラーの種類と統計値
フィーダ・エラーバーをダブルクリックすると、最近のエラーが掲載された実際のエラー・リストがポップアップ表示されます。
Global Performance Monitor(グローバル・パフォーマンス・モニタ)
Global Performance Monitorは、すべてのSMD装置と製造作業のパフォーマンス概要を提供する独自の製造管理/プランニング・ツールです。
詳細な情報を利用して、製造ラインのバランス調整と生産量の増加を図れます。
ライン・パフォーマンスをリアルタイム表示するダッシュボードは、ショップフロアや、ローカルまたはリモートのデスクトップ上に表示されるようにセットアップできます。
ライン・パフォーマンス
ライン・パフォーマンス・グラフでは、実際のライン・パフォーマンスと予想パフォーマンスが比較表示されます。これは、ユーザが選択した期間にわたってリアルタイムで実行されます。ユーザ定義の製造ラインの概要を指定することも可能です。
ボトルネックとなっている装置がライン・スループットを制限するので、ライン・パフォーマンスはボトルネック装置のパフォーマンスとして計算されます。ラインにおける実際の状況を反映させるために、ボトルネック装置は継続的に再計算されます。
オペレータに対しては、以下の2種類のボトルネック装置が表示されます。
サイクル時間のみに基づいて計算された現在のボトルネック装置(すべての実装装置がエラー停止なく動作した場合にボトルネックとなる装置)
サイクル時間と停止時間に基づいて計算された現在のボトルネック装置(エラーで頻繁に停止することが原因で実際のボトルネックとなる装置)
ライン中のすべての実装装置について、現在のステータス(動作中、エラー、次を待機、前を待機)が表示されます。
The Real-time Feeder check(リアルタイム・フィーダ・チェック)
Real-time Feeder Checkモジュールは、適切な部品がロードされ、実装装置上で使用されていることを確認します。これは品質と生産性の向上をもたらします。
適切なコンポーネントの使用を確認
SMD実装装置でピックアップが行われる際に、フィーダ・バーコードがスキャンされ、スロット位置が決定されます。vManageは、フィーダに関連付けられた部品番号とプログラムで指定された部品番号が一致していることを確認します。
Real-time Feeder Checkオプションは、フィーダがピックアップ位置に移動したSMD装置上で使用されます。他のSMD装置上では、フィーダがその装置に配置されるとフィーダ・チェックが行われます。
品質と製造作業の向上
テープリールをフィーダに関連付けるには、キッティング・ステーションを利用します。フィーダをキッティング・ステーションに配置する際、バーコードが自動的にスキャンされ、フィーダが空と認識されます。テープリールと関連付けるまでは、製造作業に使用できません。
オペレータがテープリールのバーコードをスキャンすると、色が緑に変わり、フィーダに関連付けられたリールの情報が表示されます。
オンライン・ヘルプ
エラーが検出された場合、vManageによって実装装置が停止され、「Click for help」ボタンが表示されます。オペレータがこのボタンをクリックすると、マシンの停止理由と問題解決に必要なアクションについて詳細に説明したヘルプ・メッセージが示されます。
必要なプログラム情報はすべて、システムによって自動収集され、共有データベースに格納されます。
コンポーネントの検証
Feeder Validation
特定のフィーダ・タイプには特定の部品番号のみ許可される場合は、Feeder Validationオプションを使用します。
Operator Validation
このオプションは、特定のオペレータ・スキルが必要とされる医療機器の製造時などに、オペレータの検証と文書化を顧客向けに行います。
オペレータのログインには、キッティング・ステーションを利用します。承認済みのオペレータがログインしていない場合は、製造を停止できます。キッティング・ステーションでのすべての操作を追跡して、ログインしているオペレータを明らかにします。
Stock Control System
Stock Control Systemでは、各部品リール(オーブン、ストックなど)の量と場所を追跡して、自動在庫管理を実行できます。各リール上での部品の位置と数は継続的に更新されます。
データをERPシステム(SAP、BAANなど)に提供して、部品の発注も効率化できます。このモジュールでは、テープリールにリールIDが必要であり、各リール上の部品数が明確でなければなりません。
Advanced Feeder Check(アドバンスト(自動)・フィーダ・チェック)
Advanced Feeder Checkは、適切な部品が固定のフィーダ・ステーションによって配置マシンにロードされているかを自動的にチェックします。
適切な部品の確認
システムはセットアップをリアルタイムで検証し、不適切な部品が実装装置に配置された場合は装置を停止します。フィーダのロード時にはセットアップは検証済みであり、オペレータによるマシンの起動を不要にします。このため、製造時間と製品交換時間を短縮できます。
多様なマシン・タイプに利用可能
デジタルカメラがフィーダのセットアップを監視し、高度なソフトウェアが実装装置に配置されたフィーダや部品を識別します。これにより、すべての部品が適切なスロットに配置されていることを確認できます。
Advanced Feeder Checkは、Real-time Feeder Checkと同じ概念を採用しています。つまり、フィーダには個別のラベルが付けられ、部品はキッティング・ステーションでフィーダに関連付けられます。
フィーダ・パフォーマンスの改善
製造時には、各フィーダでピックアップされた部品とエラーがデータベースに登録され、継続的に更新されます。フィーダが装置に対して空の状態になると、自動チェックが実行され、保守の必要性が判断されます。必要と判断された場合は、オペレータに通知されます。
保守スケジュール
「期間」と「ピックアップされた部品数」に基づいて保守間隔を定義できます。期日またはピックアップ数を過ぎると、「保守」を示す赤色のバーを表示してオペレータに通知します。
オペレータがキッティング・ステーションでフィーダとリールの関連付けを試みて、フィーダの保守が必要なことをキッティング・ウィンドウがオペレータに通知します。
フィーダの保守が必要になった場合でも、オペレータは製造作業でのフィーダの使用を選択できます。これは、一部のフィーダが保守中でも製造を継続できるようにするためです。
詳細な保守情報
フィーダ保守データベースは、以下のフィーダ情報を追跡管理します。
- フィーダの最終保守以降のピックアップ数
- フィーダの最終保守以降のエラー数
- 最終保守の日付
- 保守間隔の日数
- フィーダの最終保守以前の総ピックアップ数
- フィーダの最終保守以前の総エラー数
- 保守の作業内容と履歴
「Feeder Maintenance」アプリケーションは、フィーダの保守を行う技術者向けの管理ツールです。このアプリケーションはフィーダ検索機能をサポートしており、最新のフィーダ・データを提供します。
vManageは、使用ハードウェアに応じて各種のAutomatic Program Changeをサポートします。最適な方式は、すべての実装装置の前にスキャナを配置することです。これにより、トレーサビリティ用に最適なデータを確保しつつ、オペレータがライン上でPCBの取り付け/取り外しを行う際のエラーリスクを低減できます。
ラインにスキャナがない場合は、ラインの前でハンドヘルド・ダウンロード・スキャナを使ってAutomatic Program Changeを実行します。ただし、この方式を選択した場合は、トレーサビリティ・データ内の記録にボードIDを含めることができません。
Traceability(トレーサビリティ)
トレーサビリティは製品保証に相当する機能で、規格外部品の影響を受ける製品を最初から識別できます。チェックや修正が必要なPCBを洗い出し、問題を解決することによって、コストの削減と顧客満足度の向上を実現します。
部品使用状況の識別プロセス、製品リコールのプランニング、部品サプライヤの品質の監視を簡素化します。vManageの各種トレーサビリティ・ソリューションは、製造ラインで作られる各製品の部品を効率的に識別できるため、時間やコストの節約になります。
製品リコール
vManageのトレーサビリティ・ソリューションは、コンポーネント使用状況の識別から推測を排除します。部品ベンダから提供された規格外部品を搭載し、まだ施設内に存在するPCBを迅速に識別すれば、顧客満足度を高められます。
規格外部品のサプライヤ
納品された部品の品質を常に把握しておけます。部品の使用状況やサプライヤに関する正確な統計は、品質改善の意思決定に欠かせない情報を提供します。最終製品のリコール統計と組み合わせれば、部品サプライヤの合理化が可能であり、品質の向上につながります。
すぐに利用可能な情報
各vManageトレーサビリティ・ソリューションには柔軟なレポート生成アプリケーションが付属しており、柔軟性と操作性に優れたインタフェースを利用して有用なレポートを得られます。
Basic Trace
Basic TraceはvManageの基本レベルの追跡アプリケーションであり、ユーザ定義期間内に作られた製品や、共通のロット番号を持つ製品に対する追跡機能を備えています。vManageは、使用されたフィーダや部品リール、関連ロット番号、製造時に使用を担当したオペレータなど、各PCBパネルに関連したデータを保存します。
Advanced Trace
Advanced Traceアプリケーションは、vManageの基本的なトレーサビリティ・アプリケーションの機能を拡張したものであり、コンポーネントが使用されているPCBパネルや関連PCBボード/ブロックを追跡できます。これは、各PCBのバーコードを読み取ってvManageデータベースに保存すれば達成されます。
Exact Trace
vManageの最上級追跡アプリケーションであり、極めて詳細なレベルまで追跡可能な機能を備えています。部品の使用状況を各PCBブロック/ボード上の正確な位置まで追跡できるので、マルチブロックPCBパネルの製造時でも、欠陥部品のあるPCBブロック/ボードのみリコールするだけで済みます。Exact Traceはとりわけ、バックアップ・テーブルを備えたSMD装置に適しています。
The Low Level Warning(部品切れ警告)
Low Level Warningモジュールは、部品が不足しつつあるフィーダの概要を提供します。オペレータがこれに基づいてマシン停止前にフィーダを準備すれば、稼働時間が向上します。

マシン停止前に警告
Low Level Warningモジュールは、フィーダの部品がなくなるまで製造可能なPCBの残数を計算します。vManageの操作画面には、次に部品がなくなるフィーダを表示できます。
新しいプログラムがSMD装置に適用されると、そのプログラムに基づいて残りのPCBの計算が開始されます。
フィーダ情報(バー上の文字)
各バーには、フィーダ固有のスロット番号が示されます。フィーダの部品がPCB 50枚分を下回ると、バーの直後に部品番号が表示されます。
PCBの残数(バーの長さ)
バーの長さは、各フィーダ(スロット番号を表示)の部品がなくなるまで製造可能なPCBの数を示します。
フィーダの準備ステータス(バーの色)
バーの色は、フィーダでSMDマシンへの配置準備が完了しているか(緑)、未完了であるか(黄)を示します。オペレータは、実装装置への配置準備が完了しているフィーダや、さらに準備が必要なフィーダを容易に確認できます。
部品リールにID(シリアル番号)バーコードが付いている場合は、残数が追跡されます。また、同一リールが別のフィーダや装置に使用されていた場合でも、Low Level Warningは正しく機能します。
Dry Component Administration(湿度制御部品の管理)
Dry Component Administrationモジュールは、ドライ部品のオープン時間が尽きる前にオペレータに警告します。湿度管理部品(MSD)を正しく準備して使用すれば、品質や製造の改善につながります。
このオプションでは、ドライ部品を製造作業で使用できる残り時間が表示されます。オープン時間が尽きて、製造を続行するためにオペレータが部品を交換する場合、装置が停止します。
Dry Component Administrationは、ドライ部品がオープンされている時間、ドライ・ストレージでの経過時間、ドライ・オーブンでの経過時間を記録します。これは、部品がドライ・エリアやドライ・オーブンに搬入/搬出されるたびにリールのシリアル番号をスキャンすることで実行されます。
ドライ部品の定義
MSDとして定義された部品は、vManageシステムのリストに登録されます。部品番号ごとに、オープン時間、ドライアウト時間、最大ドライアウト数の各パラメータが定義されます。
部品がMSDとして定義された場合、その部品が実装装置に使用されたり、ストレージやオーブンに搬入されると、残りのオープン時間がオペレータに対して自動的に表示されます。
各リールには、工場内での追跡が可能なようにIDバーコードを付ける必要があります。これはvManage Inspectorモジュールによって実行できます。
文書化
オペレータが実装装置から部品を取り出さないと、装置は5分ごとに停止します。各イベントは、ドキュメント化されてvManageデータベースに記録されます。
このオプションは、メインvManageアプリケーション用のDry Componentオプション、各オーブン用のアプリケーション、各ドライ・ストレージ用のアプリケーションの3つの個別アプリケーションで構成されます。
Materials Manager(部品在庫管理)
インテリジェントなジャスト・イン・タイム(JIT)キッティングと、大きく改善された材料の可視性とアカウンタビリティによって、大幅な在庫数の削減と在庫回転率の向上を実現します。
Material Managerは、製造に必要なすべての部品の準備やキッティングが確実に行われ、適切な時間にショップフロアの適切なマシンへ適切な部品が供給されるようにします。想定外の事態が発生することも、実装装置がアイドル状態で材料の到着を待つことも、あってはなりません。このJITテクノロジによってダウンタイムと交換時間を短縮し、資産の使用率やOEEを高めることができます。また、高度なプランニングやリアルタイムの在庫フロー可視化により、工場の円滑な操業に必要なリソースを削減できます。
インテリジェントなキッティングによるリーン生産
Material Managerは、vManageデータベースに基づいたアプリケーションの集まりであり、ショップフロアに向けたキット形式での材料のフローを合理化します。適切な材料が適切な時間に適切な場所へ到着するようにします。キットはERPからの作業指示にリンクされます。Material Managerに含まれているERPソケットは、正確な消費/仕損データをERPに返すので、プランニングや購入の改善につながります。
インテリジェントなキッティングを提供するMaterial Managerは、ショップフロアの動的特性に基づいて、在庫の削減と状況変化への応答性の向上を両立するJITソリューションを確立します。
ショップフロアに搬入される材料の連続的なフローをリアルタイムの生産率や仕損率に正確に対応させること、ライン停止を防げる最小限の在庫量を確保すること、要件の変化に対して工場の応答性を維持することがMaterial Managerの基盤となる価値です。
ERPや倉庫管理ツールではショップフロアでの材料の移動や実際の生産率に対する可視性が限られている場合、リーン・ソリューションは実現できません。通常は、稼働を維持するためのバッファとして余分の材料を投入すると、コストの増加、資本の固定化、実際の問題の潜在化につながります。その解決策となるのがMaterials Managerです。
Incoming Material Registration(新規部品登録)

Incoming Material Registrationは、部品のラベル付けとvManageデータベースへのデータ登録を行うためのツールです。このオプションは、部品について必要な情報を提供し、品質と管理の向上をもたらします。
コンポーネントへの適切なラベル付け
Incoming Material Registrationは、部品が製造エリアに搬入される前の到着エリアで使用されます。部品ごとにすべての関連データを登録し、新しいシリアル番号を付けて、各リールを保存データに関連付けます。
すべてのデータはvManageデータベースに格納されるので、オペレータは製造エリアでリールを使用する際、バーコードを1つスキャンするだけで済みます。
必要な情報の確保
このシステムは高度な構成システムを備えており、各種ラベルを自動的に検出して、登録が必要なデータを部品タイプ別に指定できます。これにより、作業量と、誤ったデータを登録するリスクを低減します。
Inspectorを利用すると、部品番号、数量、メーカー、サプライヤ、ロット番号などの情報の登録が容易になります。このシステムは世界的な特許を出願中です。