技術文献
65nm プロセスのためのAlt.PSM(Alternating 位相シフトマスク)に代わる手法
193nmリソグラフィは65nmテクノロジにおいてパターン転写手法の主流となる可能性が高い。これはk1定数が0.3レンジのリソグラフィを意味し、従って強力なRET(resolution enhancement techniques)が必要とされる。最近まで、alternating Phase Shift Masks(alt.PSM)が唯一の有効なオプションと考えられてきた。厳しいレイアウト制約、複雑なマスク製造、二重露光の必要性によるスループット低下等により、このオプションはかなりコストのかかる方法であった。微細なフィーチャー・サイズに対しても優れた解像度を提供する代替案として、クロムマスクの二重露光、つまりDDLを使ったハーフトーン(エンベデッド)PSMマスクや、クロムレスPSM(CPL)を検討する。どちらの技法も、離れたラインあるいは最小幅の約2倍のライン(CPLの場合)に対するパフォーマンス低下を補完するために解像度よりも微細なフィーチャーを必要とする。このような高度にノンリニアなパターン転写プロセスをリニアライズするためには、どちらの場合もモデルベースのOPC(Optical Proximity effect Correction)が必須である。
その他の技術文献
OPCテストマスク:システマティックな抽出法による検証パターンの最適化
露光波長よりも微細なパターンを作り出すために欠かせない半導体製造技術として、OPC(光近接効果補正)に大きな注目が集まっています。光源からの光が露光波長以下のマスクを通過すると回折現象を起こし、ウエハ上に転写されるパターンの形状は設計意図と食い違ってきます。OPCは光の回折現象を考慮し、設計で意図したレイアウト・パターンにあらかじめ補正を加えることによって、最終的なウエハ上のパターンと設計意図の一致を実現する手法です。このために使われるのが、光学条件、レジスト、エッチング工程を表すOPCモデルと、パターンの補正プロセスを制御するOPCレシピです。OPCモデルのキャリブレーションは、製造プロセスのセットアップ開始時に現像、露光、実測されるテストマスク構造に基づいて実行します。
どの構造を選択してテストマスクに含めるかは、モデル・カバレッジ(元のテストマスクに存在しないレイアウト・パターンを予測する能力)に大きな影響を与えます。テストマスクは通常、モデル・キャリブレーションで使用するパターンと、キャリブレーションされたモデルの検証に使用するパターンで構成されています。先端テクノロジ・ノードではフィーチャーのサイズが微細化するとともに、誤差バジェットも縮小しています。このような状況のなかで、できる限り正確性を確保しながら最大のモデル・カバレッジを達成するためには、テストマスクが実際の設計で考えられるすべての構造を含んでいる必要があるのです。しかし、大量のパターンによるウエハ測長時間の増大、処理にかかる余分なコスト、開発サイクルの遅延といった問題が生じないよう注意しなければなりません。
本稿では、テストマスクに含めるパターンの数を最適化し、テストパターンをキャリブレーション・パターンと検証パターンに分割するシステマティックな手法を紹介します。システマティックな手法の導入によって、元のテストパターン・セットを使用した場合と同じ精度を保ちながら、モデル・キャリブレーションの時間、テストマスクに必要なパターンの数、そして開発プロセスの総TAT(Turn-Around-Time)を大幅に削減することができます。
OASISをベースとしたマスクデータ表現の統一
現在のICの製造に使用されている個々のファイルのデータ量は膨大で、既存のデータ・フォーマット仕様では対応できなくなってきている。このため、関連フォーマットの数を削減することによりデータフローを簡略化する必要がある。SEMIにより策定された新しいストリーム・フォーマットであるOASISはこの役割を果たすにふさわしい機能を備えている。この論文では、マスクデータ準備フローにおける共通中間フォーマットとしてのOASISのコンセプトを説明し、テスト結果を使ってその利点を明らかにする。そして、OASISをベースにした共通のマスク描画フォーマットのコンセプトについて提案する。また、各種マスク・ライティング装置の描画性能がフォーマットに依存することについても考慮し、様々な実装シナリオについて検討する。
サブ90nmプロセスのための新しいOPCモデル
モデルベースのOPCを用いて90nm以下のプロセスで高精度を実現するには、コンパクトかつ高い精度のプロセス・モデリングならびにモデリング戦略が必要となる。マスク作成、レジスト現像、エッチング等の各プロセス工程のCDに対する影響を定量化するため、様々な193nmリソグラフィ環境での多数の CD測定データセットを調査した。この分析結果に基づいて、VTREモデルをベースとした新しいOPCモデル、VT5を開発した。この物理ベースの非線形 OPCモデルは、CDのばらつきを招くシリコン・プロセスの様々な伝播、負荷、拡散効果を発見的に捉えることができる。VT5モデルは様々なしきい値ならびに光学的な形状とレイアウト密度パラメータを組み合わせた可変バイアス形状で構成されている。