メンター・グラフィックス、Olympus-SoC配置配線プラットフォームの先端低消費電力機能を発表

2009年05月19日

(4月6日米国にて発表された報道資料の日本語抄訳)

メ ンター・グラフィックス・コーポレーション(本社: 米国オレゴン州、以下メンター・グラフィックス)は、新しい低消費電力ICインプリメンテーション機能を搭載したOlympus-SoC™のリリースを発 表しました。この低消費電力機能は先端テクノロジ・プロセスをターゲットとしたもので、既に数多く実績のある設計モード、プロセス・コーナーおよび製造上 のばらつきをネイティブに最適化するOlympus-SoCのDFV(Design-for-Variability)アーキテクチャを活用しています。 この機能により、Olympus-SoCのユーザは従来のソリューションと比較して2-3倍高速な設計収束の実現に加えて、30%の消費電力削減を達成し ています。

Olympus-SoCの低消費電力ソリューションには、他電圧設計のための柔軟なアーキテクチャおよび複雑なク ロックツリーに対応した高度な消費電力削減テクニックが含まれています。さらに、リーク電流、ダイナミックな消費電力、タイミングおよびシグナル・インテ グリティを、複数のコーナーとモードのすべての組み合わせにおいてコンカレントに最適化します。

「富士通マイクロエレクトロ ニクスの先端LSI設計において、低消費電力は極めて重要な設計指標となっています。Olympus-SoCは当社のデザインフローの一部となっており、 最新の低消費電力化機能についても当社のメソドロジに取り入れるためにメンター・グラフィックスと協力していくことにいたしました。多電源、MCMM- CTS(クロックツリー合成)、クロックツリーの再構成、スキュー・タイミングおよびスルー整形を含む高度な低消費電力化機能を評価した結果、デザイン全 体の消費電力の削減に加えて、あらゆるモードおよびコーナーでの設計収束が達成でき、良好な結果が得られました。」富士通マイクロエレクトロニクス株式会 社、共通技術本部 共通テクノロジ開発統括部、統括部長の横田 昇氏はこのように述べています。

低消費電力設計の課題
全体の消費電力を削減するテクニックとして主流となっている多電圧設計は、複雑で時間のかかるタスクです。多数のブロックが様々な電圧で動作あるいは断続 的に遮断されるためにパワー・ステート数が増し、すでに複雑なMCMM問題をさらに困難なものとします。ネイティブなMCMM機能を持たない従来の配置配 線システムは、電力とタイミングの両方を正しく最適化するという複雑なタスクに効率的に対応することができません。また、クロックツリー・ネットワーク内 の消費電力はチップ全体の消費電力のかなりの割合を占めるため、設計者は微細ジオメトリでの配線抵抗の増大と抵抗のばらつきに対応可能な消費電力を考慮し たCTSソリューションを必要としています。特にモバイル・アプリケーションにおいては1つのチップに多くの機能が詰め込まれるため、設計の規模は指数関 数的に拡大しています。従来のツールではこのような大規模設計を扱うことができず、設計者は扱いやすい規模に設計を分割しなければならず、トップレベルの チップ・アセンブリ収束が難しくなる結果となっています。

Olympus-SoC低消費電力設計プラットフォームは、包括的な消費電力管理機能を提供
Olympus-SoC配置配線プラットフォームは、低消費電力設計の様々な要件を包括的に処理すると同時に、過度な設計繰り返しの増加を招くことなく全 体的なソリューションの最適化を確実に達成することにより、十分に最適化された消費電力効率の良い設計を迅速に完成させることができます。 Olympus-SoCには、低消費電力課題に対応し最高の結果品質を達成するための次の主要なテクノロジが含まれています。

  • Dynamic Voltage and Frequency Scaling(DVFS)をサポートした完全に自動化された多電圧設計フローにより、サプライ電圧やクロック周波数の変化に対応。レベルシフタやアイソ レーションセルといった特殊なセルに対応した機能も搭載
  • 消費電力を考慮したCTSは、スマートなクロックゲート配置、スルー整形、レジスタのクランプおよびコンカレントなMCMM最適化に対応しており、最小限のクロック・バッファでバランスのとれたクロックツリーを生成
  • パワー・ステートとタイミングの両方をシームレスに、コンカレントに最適化できる業界唯一のアーキテクチャ。フローの全段階を通じてあらゆる動作モードよびコーナーを網羅
  • Unified Power Format(UPF)ベースのNetlist-to-GDSIIフローはパワー・ステートの定義テーブルもサポート

さ らにOlympus-SoCは、コンカレントな多電圧最適化、MTCMOSスイッチ・セルを使ったパワー・ゲーティング、ガス・ステーション手法、消費電 力を考慮したバッファリングおよびサイジングなどのテクニックを提供します。Olympus-SoCは、今日の大規模かつ複雑な低消費電力SoCのために 設計されており、100Mゲート規模以上をフラット・モードで扱う能力を備えています。また、業界唯一の完全に並列化されたタイミングおよび最適化エンジ ンにより、マルチコアおよびマルチCPUコンピューティング・プラットフォームで7倍までの高速化が可能です。

「Olympus- SoCを設計収束の点で他のツールより一世代先に進めることとなった中心的イノベーションは、最高の低消費電力設計を達成する能力にも貢献しています。複 数クロックや電圧ドメイン、リテンション・レジスタの使用など、低消費電力設計戦略の実装メカニズムはどの配置配線ツールも提供していますが、あらゆる動 作/電圧モード、そしてあらゆるプロセス/製造ばらつきコーナーに対して最良の結果を保証できるのはコンカレントなMCMM最適化に対応した Olympus-SoCだけです。」メンター・グラフィックス、Place and Route Division、General ManagerのPravin Madhaniはこのように語っています。

メンター・グラフィックスについて
メンター・グラフィックスは、EDA(Electronic Design Automation)のテクノロジ・リーダーとして、高性能な電子機器を短期間でよりコスト効率よく開発するためのハードウェアおよびソフトウェアのソ リューションを提供しています。ますます複雑化する基板およびチップ設計の世界でエンジニアが直面する様々な設計上の課題を克服するための革新的な製品お よびソリューションを提供します。メンター・グラフィックスは業界で最も幅広いクラス最高の製品ポートフォリオを有し、EDAベンダとして唯一組込みソフ トウェア・ソリューションを持っている企業です。メンター・グラフィックスについての詳しい情報はhttp://www.mentorg.co.jpをご覧ください。

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