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- 車載システム設計を成功に導く領域間コラボレーション: モデリングとシミュレーションの新技術で壁を克服
- 多くの分野にまたがる車載システム設計プロセスには、設計情報のスムーズな流れを阻む次の3つの壁が立ちはだかっています。
1. サプライチェーンの多層化がもたらす企業IPの壁
2. 設計拠点が各地域に展開されていることによるコミュニケーションの壁
3. 車載システムがマルチドメインで構成されることによる専門技術の壁
IEEE1076.1として標準化されたハードウェア記述言語であるVHDL-AMSは、車載システム設計者が直面しているこれらの壁を克服するうえで重要な新しいモデリング機能を提供します。VHDL-AMSの主な機能は次のとおりです。
1. モデル抽象化による柔軟なIP保護
2. 明快な言語による設計記述
3. 分野に偏らない表現方法による内容記述
本稿では、システムモデリングに使われるVHDL-AMSの概要を紹介するとともに、分散型設計プロセスの利点を説明します。VHDL-AMSを多言語対応のシミュレータで用いると、効果的なコミュニケーションと設計情報の活用の基盤となります。VHDL-AMSによるモデリングとシミュレーションの技術を幅広く取り入れることで、21世紀の車載システム設計者のコラボレーションを大幅に改善できるでしょう。
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システム統合、シミュレーション、解析 |
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- CANバスのシグナルインテグリティ設計
- VHDL-AMS(IEEE 規格1076.1)は、CAN(Controller Area Network)のシグナルインテグリティをモデル化するうえで最適なハードウェア記述言語です。これを使用することで、トランシーバのアナログ、デジタル、ミックスシグナル特性とともにツイストペア伝送線路やコネクタなどCAN物理層のコンポーネント特性も解析できます。
メンター・グラフィックスのSystemVisionは、仮想プロトタイピング環境と設計解析環境を提供しており、VHDL-AMSモデリング手法、従来のSPICEモデリング手法、包括的な回路図入力とシミュレーション制御に加えて、波形表示、測定、ポストプロセス解析機能をサポートしています。
本稿では、CANバスの主要ハードウェアコンポーネントに適用するさまざまなモデリング手法を説明します。また、シミュレーションに基づいてCANシグナルインテグリティを実現する、以下の設計テクニックを例も含めて詳しく解説します。
・ トランシーバや伝送線路といったコンポーネントの静的特性と動的特性の解析
・ 終端処理方法の検討
・ 中間ノードのスタブ長とデータ遅延の関連性評価
・ 過渡電圧サプレッサ(TVS)コンポーネントの静電気放電(ESD)保護機能の評価
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システム統合、シミュレーション、解析 |
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- 燃料電池のVHDL-AMSモデル: SystemVisionによるメカトロシステム解析
- 本稿は、2つのトピックをカバーしています。まず、PEM(プロトン交換膜)燃料電池の温度、内部抵抗、反応速度といった重要なパラメータを考慮し、市販の燃料電池を正確に表現する電気化学モデルの作成方法について説明します。次に、このモデルをメカトロシステムに適用し、より複雑なシステム全体における燃料電池の性能を詳しく検討します。
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システム統合、シミュレーション、解析 |
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- 医療用電子機器のメカトロニクス開発を管理するメソドロジ
- MDD(モデル駆動型開発)は、仮想システム統合を可能にします。複雑なメカトロニクス・システム開発におけるリスクを大幅に軽減し、FDA(米食品医薬品局)による規制対象となっているプロセスの生産性を向上させます。
MDDフローによってシステム・インテグレータにもたらされるものは、システム全体の要件と個々のコンポーネント仕様を伝達する効果的なプラットフォームです。さらに、プロジェクト管理と開発を結び付け、時間のかかる日常業務を自動化するため、設計者は最も得意とする設計作業に専念できるようになります。
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モデル駆動型開発 |
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- システムデザインの革新的アプローチ: 要件に基づくモデル駆動型の設計、実装、テスト
- 本稿では、MDDアプローチに基づくシステムデザインについて考察します。MDDアプローチはシステムデザインの3つの主要課題である、1)シーケンシャル設計、2)ドキュメント駆動型設計、3)孤立状態での開発作業を抜本的に解決することができます。システムの全要素を統合する最終段階まで分断された開発プロセスを温存するとリスクが高まりますが、製品開発の現場では、この状況がごく当たり前となっています。プロジェクトを成功させるためには、ドメイン別に専門化された技術を結集し、必要に応じて開発全体に適用しなければなりません。
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モデル駆動型開発 |
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- xtUML と仮想プラットフォームの本当の実力
- どのような業界でも、製品世代が新しくなるたびにより高い性能が期待されます。新機能と機能拡張へのニーズの高まりが、機能開発に携わる技術チームに厳しい要求を突き付けます。過剰なコストをかけずにある程度の期間内でこうした期待に応えるために、エンジニアはより効果的な製品開発手法を編み出さなければなりません。組込みシステムの世界では特にこの傾向が顕著です。
最先端のモデリング言語とツールにより実現するモデル駆動型開発(Model Driven Development: MDD)のフローを使用すれば、設計効率を劇的に改善できます。MDDはまた、再利用を支援し、後期段階に発生するリスクを減らします。高まり続ける設計機能への期待に応えようとするなら、これらの要素は必須です。
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モデル駆動型開発 |
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- メカトロニック・システム解析と物理テストを早期に連携させる方法
- メカトロニック・システムの設計とテスト開発は、たいていの場合、プロジェクトのスケジュールと背中合わせです。設計とテストを同時並行して進めることができれば、システムの品質が上がり、期限内に納品できるという利点が得られます。本文献では、設計とテストの同時並行に必要なテクノロジを解説します。
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システム統合、シミュレーション、解析 |
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- 課題が山積する車載設計のブレークスルーとなるシミュレーション
- 一般的なシステム設計は、機能面と性能面の増大し続けるニーズに応えるため、サイズ全体が大規模になっているだけでなく、アナログとデジタルのハードウェアを統合し、その両方を制御するソフトウェアをスムーズに統合する必要があります。しかし、システム・コンポーネント同士が協調できるように統合作業を行い、検証するには膨大な時間、費用、技術的工数を必要とする場合が少なくありません。また、開発期間の短縮化を求める圧力もますます高まっています。
このような新しい現実に対応するために、新しいプロセスと開発ツールが必要とされています。例えば、さまざまな変化に対応できる高度なコンピュータ・モデルを複雑化したシステムで開発し利用することは以前、予算に恵まれない限り不可能でした。しかし現在は、このようなコンピュータ・モデルが開発プロセス全体の成功にとって、必要不可欠な存在になろうとしています。
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システム統合、シミュレーション、解析 |
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- 空間ベクトル変調を使用したベクトル制御の誘導電動機シミュレーション
- 本稿は包括的なベクトル制御の誘導モータ駆動システムの開発について解説しています。定電流パルス幅変調(CRPWM)や空間ベクトル変調(SVM)トポロジを含む電源供給方式の実装と解析についても取り上げます。本稿におけるすべてのデザインの開発およびシミュレーションにSystemVisionが使用されています。
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システム統合、シミュレーション、解析 |
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- Xへのコンセプト: 効果的なモデル駆動型開発を実現する10のステップ
- モデル駆動型開発(MDD)とは、業界で長い間使用されている用語ですが、設計プロセスを推進する最も効果的な方法として着目され、広く採用されるようになるまでは不遇の時が続きました。
本稿では、MDDを設計プロセスに適用する上での「10大」要素を紹介します。また、こうしたプロセスが従来の考え方からかけ離れていないことや、実装に極端なコストはかからないことも説明します。
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モデル駆動型開発 |
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- モデル駆動型開発で「土壇場の設計変更問題」を予防
- 大規模システムや軍事/航空プラットフォームの開発は、一般消費者向けミニバンであっても戦闘用ヘリコプターであっても、複雑で長期的なプロジェクトになります。計算ミスの代償は通常、コストの超過、スケジュールの遅延、信頼性の問題、さらには製品の故障となって表れます。エンジニアやマネージャはこうしたリスクを懸念し、回避手段を講じています。
ただし、いかに厳格に統制されたプログラムであっても、重大な問題はプロジェクトの開発ライフサイクルにおける最後の瞬間まで明らかにならないかもしれません。また、現在の軍事/航空開発エコシステムにおける開発方式自体が、開発ライフサイクル全体にわたり、特にシステム統合時において、一貫した品質とコスト効率向上の達成をより困難にしています。
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システム・モデリング |
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- スイッチモード電源設計の強力な解析
- 本稿では、メンター・グラフィックスのSystemVision® シミュレーション・ツールで利用できる強力な解析オプションのいくつかについて使用法を説明します。パラメトリック解析と統計解析の両方を取り上げます。
SystemVision は、SPICE フォーマットとVHDL-AMS フォーマットでの機能豊富なモデル開発をサポートしており、ハイレベル/ローレベルのモデル抽象化のもとでシステムのシミュレーションが可能です。SystemVision には、Excelワークシート・インタフェースのほか、組込みソフトウェアやFPGAシミュレーション機能も用意されています。スケマティック・キャプチャからPCB レイアウトにいたるまで、設計フロー全体で使用できます。
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システム・モデリング |