メンター・グラフィックスは、EDAのテクノロジ・リーダーとして様々な最先端技術 情報を定期的に発信しています。季刊誌として年に4回発行される広報誌News and Viewsは、日常の業務に実践的に役立つ導入事例や技術文献を中心に、様々な技術情報やトピックスを取り上げています。
訂正とお詫び
[Feature Story -1 | ESL]「なぜ、高位合成で加算器が共有されない場合があるのか?」の文中の計算式に一部誤りがありました。ここに訂正し、お詫びいたします。
誤)MUX x 2 +加算器+レジスタ=150 x 2 + 500 + 350 = 1250
正)MUX x 2 +加算器+レジスタ=150 x 2 + 500 + 350 = 1150
Autumn
[Feature Story -1 | ESL]
- なぜ、高位合成で加算器が共有されない場合があるのか?
- 学生時代、物理の問題で「質量のない、摩擦のない」滑車が出てきたことを覚えている人がいるでしょう。そしておそらく、「もしこの滑車に質量と摩擦があったらどうなるんだ?」と考えたことでしょう。少なくとも私はそうでした。
ほとんどの設計、開発タスクがそうであるように、私達は微小な効果については無視し、保守的になっています。問題は理解しやすくなりますが、危険もあります。もしその微小な効果が微小でなかったらどうなるでしょうか?あなたの判断は不正確な情報に基づいたものかもしれず、間違っている可能性もあるのです。同じタイプの問題が、高位合成のスケジューラにも存在します。スケジューラは各演算のタイムスロットを決定する役割を持ち、演算がコンポーネント上で共有できるように設計を整理します。設計内で何が共有され、何が共有されないかは、スケジューリングにおいて何らかの関連があります。
[Feature Story -2 | オートモーティブ]
- メンター・グラフィックスがVモデルによる自動車の電子/電気設計を支援
- 本稿では、最新の自動車の電子/電気設計における仕様入力およびアーキテクチャ設計から製造までの各領域についてご説明します。
工程の詳細化にVモデルを使用しながら、メンター・グラフィックスが提供するそれぞれの領域に特化した包括的かつ革新的なツール群をご紹介します。
Summer
[Success Story -1 | PCB設計]
- 複数設計者間の同時設計を可能にするXtremePCB™環境導入により、PCB設計を革新
- 三菱電機株式会社コミュニケーション・ネットワーク製作所基盤技術部(以下、三菱電機)では、有線/無線における通信インフラ対応の基板をメインに多種多様な基板設計を行っています。三菱電機は、2005年にメンター・グラフィックスのPCB設計ツール Expedition® PCBを導入し、2006年より本格的に稼動を開始、2007年にはXtremePCBを導入しさらに設計効果を上げることに成功しました。
今回のサクセス・ストーリーは、三菱電機がXtremePCBを導入し、どのような効果を得られたかについて、職責別のインタビューを基にご紹介します。
[Feature Story -1 | スケーラブル・ベリフィケーション]
- 戦略的検証実践のススメ
- LSI設計におけるムーアの法則は、45nmの実用を迎える今日も適用されています。ムーアの法則とは18ヶ月ごとに設計規模が2倍になるというものです。数多くの機能の搭載やマルチコア設計、様々な標準インタフェースへの対応が可能になり、機能検証の複雑度は2倍どころではなく、その累乗で増加します。それに追い討ちをかけるかのように、非同期転送や低消費電力化への対応など、検証を複雑にする要素は増える一方です。
メンター・グラフィックスは、このような現実に対応するためには、次の2点が重要であると考えています。何かを多少最適化することで生産性を上げるのではなく、1桁以上もの生産性を上げるための革新的なツール技術やメソドロジを開発すること、そして業界を挙げて標準化やエコシステムの確立・拡充に取り組むことです。
Spring
[Feature Story -1 | スケーラブル・ベリフィケーション]
- 閉ループ・テストベンチ・オートメーション メンター・グラフィックスのインテリジェント・テストベンチ自動化ツール「inFact」
- 未検証の機能をどのように実行するかを「学習」するようなテストベンチ、それは機能検証における「聖杯」に例えられます。ほとんどの検証チームはこの「学習するテストベンチ」を将来のビジョン、現在は手の届かないものと考えていますが、これにはもっともな理由があります。既存のテストベンチ技術には、エンジニアが判断しなければならないトレードオフが伴うからです。
この問題のソリューションとして、メンター・グラフィックスは、シミュレーション実行中にDUTとテストベンチ両方から「学習」する高度な閉ループシステム(フィードバックシステム)のテストベンチ自動化ツール「inFact」を開発しました。今回はその背景と手法・技術をご紹介します。
[Feature Story -2 | ICナノメータ設計]
- 高度なPCBシステム設計の課題に対応: パワー・インテグリティ解析ツール「HyperLynx PI」
- 最先端プロセス・ノード(45nmおよびそれ以降)では、設計クロージャの達成に、これまでの世代のEDAツールがまったく予期していなかった課題が伴います(図1)。物理設計を最適化しなければならない設計コーナーは増えており、従来のPVTコーナー、消費電力管理のための複数の動作モード、システマチックな製造上の変動を表現した各種コーナーが含まれます。「設計された通りの」図形に基づいたシンプルな形状計測を使ったサインオフでは、目標の製造歩留まりを保証できなくなるのです。配置配線ツールは、デ バイスとインターコネクト両方に対する「製造後の」3D形状を考慮した複雑な方程式ベースのデザインルールに対応していなければならず、また DFM(Design for Manufacturing)情報を設計フローの早期に入手し、レイアウトが決まる前に配置配線の判断を最適化するために使用できることが不可欠です。このような変化が設計から製造までのフローに対して与えるインパクトは大きく、必要な性能、キャパシティ、精度を提供するには基盤となるツール・アーキテクチャを根本から最適化しなければなりません。
Winter
[Success Story -1 | スケーラブル・ベリフィケーション]
- シーメンスITソリューションサービス部門PSEがLSI設計にQuesta AVMを採用、 SystemVerilogの豊富な機能を短期間に実用化
- シーメンスITソリューションサービス部門のPSEは、CESデザインサービスとして一般に知られるLSI設計チームで豊富な機能を持つSystemVerilogと、移行を容易にするQuesta AVMを採用し、制約付きランダムや、アサーション、機能カバレッジを活用する高度な検証フローを構築しました。メンター・グラフィックスの検証エキスパートチームの支援により、CESデザインサービスはAVMを利用し、自動テスト生成、再利用、初回の成功に向け検証手順を確立しました。
シーメンスITソリューションサービス部門PSEのCESデザインサービス・ビジネスユニットは、オーストリアのウィーンに本社、またスロバキア共和国やルーマニア各地に事務所があり、LSIや、エレクトロニクス、ソフトウェア開発の分野で、世界各地のスタートアップから大手企業まで幅広くプロフェッショナル・サービスを提供しています。CESデザインサービスは、ASIC、FPGA、SoCの設計、アプリケーション・ソフトウェアやファームウェアの開発のほか、PCBレイアウト、メカニカルデザイン、EDAサービスにも対応しています。
- 記事をウェブ上で読む
[Success Story -2 | ESL]
- Philips Applied Technologies: FloTHERMシミュレーション・ソフトウェアで"Ambientlight" TV技術の熱設計課題を解決
- Thalès Alenia Space(以下Thalès)はGalileoプログラムの様々な段階に深く関与しています。特に、Thalèsは2005年12月に試験衛星 GIOVE-Aに搭載された、0.35µm Atmel ASICテクノロジを使った世界初のナビゲーション・シグナル・ジェネレータの設計および製造に成功しています。
Galileoプロジェクトは現在第2段階にあり、これには最終的な衛星配置を構成する30個の衛星のうち4個の開発も含まれています。この新しいナビゲーション・シグナル・ジェネレータには、耐用年数の長いシステムに対し高いパフォーマンスと柔軟性(オープン、商用、政府向けを含む様々なGalileoのサービスに対応するための様々な波形等)を両立することが求められていました。また、質量、体積、消費電力といった宇宙空間での制約により設計はさらに難しくなりました。これらの要件を、European Radiation Tolerant(耐放射線規格)対応のAtmelの0.18µm テクノロジを使った3百万ゲートのASIC実装により達成しました。
本稿では、Galileoシステムについて簡単に説明した後、宇宙環境での制約や技術上の課題について紹介します。その後、このプロジェクトでのASIC設計および開発フローについて説明し、使用された最新ツール(アーキテクチャ合成、物理合成)について解説します。その後、宇宙空間向け設計におけるテクノロジおよびツールの必要条件についてまとめます。