Roj

Rojにおける現在のvPlanの成功の要因は明らかに、Valor Part Library(VPL)、実装装置ライブラリ用部品データの自動生成(AG)、すべての部品の角度と位置をオフラインでチェックし更新するVirtual Sticky Tape(VST)アプリケーションを組み合わせて使用したことです。

「Rojは常に、エンジニアリングとショップフロアの両面で業務品質を改善できるソリューションを求めています。メンター・グラフィックスのvPlanは、生産性の大幅な向上とエラーの削減に効果を発揮しています。」

Product Manager、Massimo Lanza氏

Roj

使用ツール

  • vPlanvPlanは、電子機器の実装に適した次世代エンタープライズレベル・プロセス・エンジニアリング・ソリューションです。

リソース

問題の説明

Rojの製造チームは品質重視です。これは、NPI(新製品導入)と従来からの製造指示の両方について品質を改善するという継続的な経営目標によるものです。品質とは、欠陥や製造時の破棄が少ないだけでなく、エンジニアリングや製造のスケジュールを満たせることも意味します。このSMT工場で品質改善の大きな障壁となっていたのが、存在しないデータや不正確なデータが原因でNPIサイクル時に頻繁に発生していた停止時間です。

NPIのパイロット生産では、停止時間が合計で丸2日間に及ぶことも珍しくありませんでした。こうした遅延の原因は常に、エンジニアによる修正作業の必要性です。エンジニアは、SiPlace Proを使って複数の実装装置ライブラリ内の部品データに複数の修正を加えたり、ピックアンドプレース・プログラムを編集して非対称の部品のオフセットや極性を持つ部品の角度値を調整する必要があります。

ソリューション

Rojでの予想節約時間に基づくと、vPlanの導入完了後は、平均で年間20件のNPIプロジェクトを実施し、36カ月間で投資を回収できます。

SMTプログラム、実装装置セットアップ・シート、ライブラリ・データなど重要なプロセス・ドキュメントがエンジニアリング部門から製造部門に渡される前に、vPlanは、初回から正しく実行できる準備がすべて整っていることを確認します。

AVLのチェック

RojにおけるVPLの最初の使用は、指定のベンダとベンダ部品番号に基づき製造BOM(部品表)とAVL(認定ベンダ・リスト)で呼び出された正確な部品形状を視覚化することです。vPlanは、BOMとリンクすると、幾何学的に正確な形状をオンライン・サービス経由で自動的に取得します。

同じ部品について複数のベンダがリストに掲載されている場合、vPlanは、次の2つの目的のためにグラフィックを重ねて各ベンダの形状を表示します。1)同じ内部部品番号の形状についてベンダ間で差があり、ユーザ定義の許容範囲を超えているかどうかを判断します。2)CAD設計上の参照指示子の指定位置に対する、選択したベンダ部品番号の「実物同様」の配置をグラフィックで示します。

Rojはこうしたツールを使い、部品の高さなどが登録された独自の内部部品データベースを検証しています。また、正確な部品形状が製造に使用され、指定のパッドに適合しているかどうかも確認しています(図1を参照)。

図1 - パッドに適合していないベンダ部品

図1 - パッドに適合していないベンダ部品

自動生成

Rojは、vPlanの自動生成(AG)モジュールによってVPLからインポートされた正確な部品形状を利用し、SiPlaceマシン向けにSMT部品データを自動生成しています。選択された製造ラインの対応するマシン・ライブラリに存在しないボード上の全コンポーネント向けに、汎用的なvShapeが作成されます。これは、コンポーネントの配置が可能なライン上のすべての実装装置に対して行われます。次に、各実装装置用に最適化されたルールセットに従い、vPlanは完全な実装装置ライブラリ部品データ(mShape)をオフラインで自動生成します。AGプロセスでは、存在しないライブラリ・データが自動的に作成されるので、新製品を極めて迅速に製造できます。また、新しいラインに新しいボードのライブラリ・データがない場合でも、製品をライン間で即座に移行できます。このような製造上の柔軟性は、資産使用率の向上による追加のコスト削減手段となります(図2を参照)。

RojではvPlanを導入するまで、SiPlace Proで新しい部品形状を1つ作成するごとに、通常15~20分を費やしていました。一般的には、NPIごとに新しい形状が15個以上追加されます。従って、AGを利用すると、存在しない形状の作成だけで、NPIごとのエンジニアリング時間を3~4時間短縮できます。

図2 - 存在しないライブラリ・データが原因の遅延をAGによって防止

図2 - 存在しないライブラリ・データが原因の遅延をAGによって防止

Virtual Sticky Tape

Rojでは、すべての部品の位置や角度の検証を目的に最初の製品として粘着ボードをラインに流す必要性を排除することでも、時間を節約しています。多くのSMT工場では、粘着ボード・プロセスを標準的な手順として採用し、誤った部品角度で大量生産するリスクを防止しています。この方法の問題点として、粘着ボードをラインに流し、結果を調べ、プログラムを修正してから、修正内容を再度検証するまで、時間がかかります。Rojでは、vPlanのVST機能の利用によってライン停止時間をなくし、高い品質を達成しています。

vPlanを利用した場合、まず、すべての部品角度がCADインポート・レベルで既知の標準値まで中立化され、角度がゼロになります。次に、vPlanが部品の形状、極性、パッド位置に基づいて適切な角度のオフセットを適用します。その結果、SMT実装装置プログラムでは角度の問題がほとんど生じなくなります。新しいプログラムでの角度が正確であることを確認できるように、VSTは部品を仮想的に取り付けて、各部品が実際にボード上に配置されているように見える詳細なグラフィック表示をRojのプロセス・エンジニアに提供します。これは、プログラムの指示に従って「配置」された部品形状を、シルクスクリーンが表示されたCAD設計に重ね合わせることで実現しています。あらゆる角度エラーを明確に識別し、修正してから、ライン上でのボード製造を開始できます。必要な修正は自動的に実行され、新しいオフセットがvPlanの中央部品ライブラリに書き込まれます。SMTプログラムも自動的に更新されるので、停止することなく初回から正確な製造が可能です。また、D-PAKSのような非対称部品もすべて表示され、同様の手順でオフセットが調整されます。

図3 - VSTによる角度エラーの解消

図3 - VSTによる角度エラーの解消

メリットのまとめ

vPlanは、品質を改善し、NPIごとの時間的投資を削減するという目標の達成に向けてRojが必要としているテクノロジを提供します。

1. 不正確な部品データが原因のエラーを削減

VPLを利用すると、CAD形状やマスタ部品ライブラリのエラーを排除し、部品の高さのように発見が困難なデータポイントを確認できます。エラーや、部品の形状に許容範囲外のばらつきがあるベンダを除外すれば、AVLも改善されます。また、ショップフロアでの発生前にパッド間の不適合を排除しておけば、製造時間を大幅に節約できます。

2. 存在しない部品データが原因の停止時間を短縮

NPIでは常に、実装装置ライブラリ内に存在しない新しい部品形状が追加されます。vPlanのAG機能を利用すると、こうした形状を高い精度のもとで即座に作成できます。これは、エンジニアリング時間の大幅な短縮、配置問題の低減、一時的な「修正」や不良部品形状が原因の「プロセス微調整」とそれに伴うライブラリへの悪影響の防止につながります。

3. より正確な配置で製品品質を改善

コンポーネントの配置を最適化すると、プロセスの歩留まりと長期的な製品の信頼性が向上します。VPL内の正確な部品形状は、実装装置形状の正確さを保証します。VSTプロセスでは、「実物同様」のオフライン・シミュレーションで各配置の重心や角度の値が適切であることを確認できます。

4. 角度や位置のエラーが原因のライン停止を低減

VSTを利用したvPlanのプログラム生成によって、NPIボードは初回から正しく製造されます。

 
「vPlanの利用により、エンジニアリング・チームは作業を迅速化し、高品質のNPIドキュメントを製造部門に提供できるようになりました。ソフトウェア・パートナーとしてメンター・グラフィックスを選択したことに、とても満足しています。」

Product Manager、Massimo Lanza氏

 

Rojについて

Rojは、IRO Groupの電子機器製造部門です。IRO Groupは、繊維業界向けの給糸装置で世界をリードしているメーカーです。IRO Groupの年間売上は1億ユーロを超え、現在では全世界で製造される給糸装置の60%以上を提供しています。RojはOEM として、こうした産業用給糸装置向けの電子制御システムを設計し製造しています。